著者の三浦建太郎先生がお亡くなりなったのは、2021年。
僕が高校生から読み続け、単行本も集めている『ベルセルク』は未完となった。
容赦のないストーリー展開は、日本漫画史に残る最高のダークファンタジーであると考える。しかし、その『ベルセルク』。残されたスタッフ、そして今後の展開を聞いていた三浦先生の親友・森恒二先生監修のもと、物語が最後まで描かれることが決定した。
いちファンとして、こんなに嬉しいことはない。
そして、三浦先生亡き後の新体制で描かれた新しい『ベルセルク』の物語が遂に単行本として発売された。それがこの42巻である。
さて、前置きが長くなったが、感想としては、率直に”不安の方が強い”。
今巻の内容が、展開的に淡白な流れにならざるをえなかったのかとは思うが、それにしてはあまりにも物語の奥行きが浅かった。
三浦先生といえば、読者の心を抉るかのような心理描写の達人。それこそが『ベルセルク』の最大の魅力だったように思う。
ただ、先にも書いたようにあくまで現時点での感想でしかない。
三浦先生から意思を継いだ方々の『ベルセルク』はまだ始まったばかり。ガッツの物語を最後まで描く決意。それだけでも、ファンはありがたいのである。
あとは、ガッツの物語が終了する前に、自分が死を迎えないことを祈るだけか…
コメント
コメントを投稿